2017.04.09

先日、会社の中で映画について話す機会があった。社内でそれぞれの得意分野や好きなこと、趣味などをライトニングトーク形式で伝えるささやかなイベントが不定期週で行われているのだが、そこで10分ほどやらせてもらった。そこに参加できなかった人が再度リクエストしてくれたので、ロングバージョンとして60分にして先週また行った。質疑応答形式で進めたので3時間近くかかったけど、楽しかったし、そして私は映画について全然知らないなと再認識した。

映画について話すというよりも、映画学について話す、に近かったかもしれない。「映画学をやっていました」と言うと、なんなんだそれ大学でやることなのかと(ポジティブに)興味を持ってくれる人が多かったので、映画学では何をしているのか、映画理論、映画史、作家論について自分が好きな部分をピックアップして伝えた。
これが案外難しかった(欲を出して包括的に伝えようとしたからかもしれないけど)。そういえばこの時代とこの時代のつながりはどうなっていたっけ?と調べながら進めたもんだから、時間もかかってしまった。結構わかっていない部分が多くて、自分でも腑に落ちてないところがたくさんあるんだと感じた。

映画とは何か、という問いもそうだけれど、映画学とは何か、に対しても回答は持っていない。なんのために映画を勉強するのかと聞かれたときに、なぜ映画を見て感動したりするのかが不思議だからと答えたことがあるが、実際私はそういった認知論的な映画学は行っていなかったはずだ。人はなぜ映画を見るんだろう。それが一番の疑問かもしれない。もし感動したいから映画を見ているのならば、「なぜ感動するのか知りたい」は別に間違った答えではないだろうけれど、うーん。
資料をまとめて、映画学を通じて自分が何がしたかったのかわからないことが、ただただ浮き彫りになっただけだった。

でもこんな風に、映画について誰かに伝えることは初めてだったから、すごく楽しかった。映画と全然関係ない IT 会社だけれど、物好きな人がいてくれて嬉しいとも感じた。

また勉強しよう。自分でちゃんと答えを見つけようと、前向きに思った。

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